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arrows @ MAGAZINE春の増刊号

【歴めし】編

2018.04.26 Thu

【arrows @ MAGAZINE 春の増刊号】

ウルクの民になりたいFGO民。歴メシを作って古代の晩餐会をやってみた

arrowsの画面耐久性に挑戦するゲーマー、古代メソポタミア料理を作ってもらう

arrows@MAGAZINE編集部K宮(ソシャゲ廃人)です。
「Fate/Grand order」というゲームをご存じでしょうか。


(c)TYPEMOON / FGO PROJECT

サーヴァントと呼ばれる英雄を召喚し、過去の世界へ行って人類史を守るというストーリーで、世界史や日本史、創作上の英雄たちが多数登場し、英雄オールスターバトルが楽しめるゲームです。
英霊を従えるマスターとして、日々人類史を脅かす敵と戦っているK宮は、マスターとなって以来、ずっと求め続けているキャラクターがおりまして…。

それが「世界のすべてを手に入れた王」ギルガメッシュ。

しかし、「底辺を這いずるガチャ運」といわれるほどレアキャラを引けず、「ギルガメッシュ王の民になりたい…」とうわごとのように呟きながら、arrowsの画面を叩き割る勢いでガチャを引き続けています。

そんな絶望の日々に光明が一筋!
いつも通りarrowsの画面を猛烈に連打しながら、Twitterを覗くと、「歴メシ! 世界の歴史料理をおいしく食べる(柏書房)」に古代メソポタミア料理が載っていると、流れてきたではありませんか。

K宮「食べたら出るかもしれない」
ウルクの民になるためにも思い立ったら行動あるのみ。勢いだけで音食紀行の遠藤雅司さんを訪ねました。

遠藤「古代メソポタミアは文明が断絶してしまっているので、現在には残されていません。しかし、この時代のレシピはありますよ」
K宮「つまり、ウルクの王、ギルガメッシュと同じものが食べられるということですね。そこのところ詳しく」

遠藤「同じものを食べていたかはわからないけども、宮廷料理は再現できます

ということで、ソシャゲ廃人、藁をもすがる思いで遠藤さんに古代メソポタミア料理を作ってもらっちゃいました!

そもそも古代メソポタミア料理って?

古代メソポタミアは、今から約4000年前、チグリス川とユーフラテス川の間、現在のイラク周辺に誕生した世界最古の文明。多くの文明に影響を与えており、原点となった文明ともいわれます。特に、粘土板に楔形文字で書かれた『ギルガメシュ抒情詩』は現存する世界最古の物語とされています。
K宮が敬愛してやまないギルガメッシュとは、『ギルガメシュ叙情詩』の主人公であり、古代メソポタミアのウルク王ギルガメシュをモチーフにしたキャラクター。半神の存在で圧倒的な力をもって世界を征服したとされる古代史の大英雄です。


野菜だしを作る

遠藤「古代メソポタミア料理の特長は野菜出汁を使うところです。いろいろな野菜くずをフェンネル(スパイス)と煮込んで作る出汁ですね。これによって深い味わいになります」K宮「こしょうは入れないんですか?」
遠藤「こしょうはまだないんですよ~」

メソポタミア料理の衝撃。「こしょう」がない。

古代ではインド地方で使われていたこしょうですが、古代メソポタミアではまだ入って来ていませんでした。そして、トマト、じゃがいもなど、南アメリカ大陸産の野菜は、ユーラシア大陸にはまだ存在していない。
遠藤「なので、料理が全体的に茶色いんですよね(笑)」
古代メソポタミアの国々は地域交流はあったようだけども、基本的に地産地消なのだそうです。

野菜出汁ができたところで、晩餐料理を作っていきます。

調理方法は「焼く」と「煮る」


手前が古代小麦とラム肉のシチュー。奥がレンズ豆と麦のリゾット

遠藤「材料をすべて鍋に入れて煮込みます」
K宮「え、炒めないんですか!?」
遠藤「炒めるという工程がないんです。焼くはありますが、まだ発明されていないのかもしれないですね」
グツグツと煮える鍋を見つめながらまっている間にも、arrowsの画面を叩き続けるK宮。
arrowsの防水機能を思い出し、このような動画を撮ってみました。

arrowsは防水機能があるので、湯気をかぶっても大丈夫。湯気もわもわの状態でも真俯瞰から写真が撮れるのはいいですね。
この動画はカメラについているスロー機能を使って撮影しています。

そして晩餐料理完成!


左から アカル(ビール風味のパン)、ニンカシ風ビール、古代小麦とラム肉のシチュー、レンズ豆と麦のリゾット

遠藤「古代メソポタミア料理にはビールがよく登場します。レンズ豆と麦のリゾットにもビールが使われていますし、パンもビール酵母で膨らませています。ニンカシ風ビールは、ビールを白ワインで割ったもの。当時のビールはアクの強い濁り酒だったようですが、毎食のように飲んでいたようですよ」
K宮「ということは、ギルガメッシュもビール党ですね!」

遠藤「その可能性は高いです。ただ、現在のビールよりもアルコール度数は低いですし、どんな味だったかはわかりません」

では、実食!


鶏肉と野菜出汁でしっかりめの味に仕上がっているリゾット

遠藤「そういえば、古代メソポタミアにないもの、まだありました。まだ米が伝わっていません。なので、リゾットも大麦を使っています。シチューとパンは小麦。麦文化圏ですね。ワインは輸入をしていたようですよ」
K宮「遠藤さん、シチューに味がありません! 塩もなかったのでしょうか?」
遠藤「そうなんです。なんとこのレシピ、塩が書かれていないんです。でもリゾットとパンには塩が入っている。塩がなかったわけではないので、入れる料理と入れない料理があったのか、当たり前すぎて書き忘れたのか…。塩を入れてから食べると、劇的に味が変わりますよ」
K宮「塩ってありがたいですね(感動)」

遠藤氏が世界初発見した!? モンゴル帝国のカレー

「すべてを手に入れた」ウルクの王の食事を楽しんだK宮。さっそくガチャを回そうとしたところで、
遠藤「モンゴル帝国の王の食事もどうですか?」
と差し出されたのがこちら。


王の食事といわんばかりにデデンと乗ったラム肉

K宮「モンゴル帝国とは、あのチンギス・ハンですか…?」
遠藤「そうです。これがチンギス・ハンが食べたカレーです」

器からはみ出た肉の塊はラムチョップ。
遠藤「モンゴルで肉といえばラムですね。ユーラシア大陸全域を手に入れたモンゴル帝国にはさまざまな料理が伝来しました。これもその一部だと思われます。黄色い色はターメリック。それをコリアンダーで煮込んでいます。見た目はカレーですが、まだ唐辛子がないから辛くない」

では、モンゴルの王らしく、ラムチョップをがっつり行かせていただきます。


ラムチョップの見た目が衝撃的。文献のレシピでは羊のもも丸ごととなっているそう

K宮「じゃがいもだと思ったら大根でした! 想像していたカレーとは味が違いますね。酸っぱい」
遠藤「ワインビネガーが入っているので、酸っぱめです。味はコリアンダーがメイン。チンギス・ハンの時代は13世紀で、日本でいうカレーが誕生するのも大航海時代以降なんです。現代でも食べられているような料理になるには、もう少し時間がかかりますね」

『歴メシ!』には、ギルガメッシュのほかに、カエサルやソクラテスなど古代の食事、マリー・アントワネットやビスマルクなど近代の食事も紹介されています。
大航海時代前と以降では確かに色の鮮やかさが違う!
人の歴史と料理の歴史は表裏一体だなと感心しました。

ガチャの結果は…?

さて、メソポタミア民になれたはずのK宮のガチャの結果ですが、現在、ギルガメッシュはガチャ対象になっていないことが発覚。


(c)TYPEMOON / FGO PROJECT

歴メシの結果、縁のキャラクターが引けるかどうかの検証はできませんでした!

ちなみに、ソシャゲ廃人K宮に酷使され続けているarrowsですが、液晶画面は傷1つ付かず。画面が大きく、ゲームもサクサク動く!
今回の写真もすべてarrowsで撮影していますが、調理写真だけでなくごはんの写真もキレイに撮れました。ソシャゲ民におすすめできるスマホですよ!

監修者

遠藤雅司
歴史料理研究家。文献に書かれた歴史的な料理を現代の日本で美味しく再現するプロジェクト「音食紀行」を主宰。「音楽と食事で“世界旅行”と“時間旅行”を同時に疑似体験する」をコンセプトに、2013年から様々なテーマの料理イベントを開催している。

詳しいレシピは、『歴メシ! 世界の歴史料理をおいしく食べる(柏書房)』『英雄たちの食卓(宝島社)』でご覧ください!

『Fate/Grand Order』

2015年、何者かによって2017年以降の人類史が破壊された。プレイヤーはサーヴァントと呼ばれる英霊とともに過去へ行き、人類史の再建させることに…。
バトル操作はタップするだけのカードバトルだけども、やり込み要素があり。とにかくストーリーがおもしろい! 4月より新章スタート。
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