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arrowsマニア情報局

2017.11.17 Fri

arrowsマニア情報局 第100回

やっと時代に追いついた? 新しいarrowsが採用する「USB Type-C」ってなあに?(その2)

arrows @をご覧の皆様、「せう」です。ついに……ついにarrowsマニア情報局が連載100回目を迎えました!! 次は200回を目指して頑張ろうと思います()


arrowsもついに「USB Type-C」を採用!!(※写真はPCのものです)

前回、「arrows NX F-01K」と「arrows Tab F-02K」で初めて採用される「USB Type-C」端子について解説しました。とりあえず「親子で共通形状」「上下を気にしなくてOK」という大まかな特徴は分かったと思いますが、今回はUSB Type-Cの特徴と注意点(ここ意外と重要)をさらに深く見ていきます。

USB Type-Cはあくまでも“端子の形状”の規格


USB Type-Cには「USB 3.1」(左)と「USB 2.0」(右)の2規格があります!!

USB(Universal Serial Bus)の規格は、大きく「通信規格」「端子形状の規格」「電源供給の規格」と3つの規格があります。

USB Type-C端子は端子形状に関する規格なのですが、ちょうど「USB 3.1(※)」というデータのやりとりに関する規格と同時に策定されたこともあり、「USB Type-C=USB 3.1」と思っている人も少なくありません。

しかし、USB Type-CとUSB 3.1は関連性のない規格です。もっとハッキリいえば、USB Type-CだからといってUSB 3.1に対応しているとは限らないのです。USB Type-Cは対応する通信規格(≒上限となる伝送速度)に応じて「USB 3.1 Type-C(※)」と「USB 2.0 Type-C」の大きく2つの規格があるのです。

USB 3.1 Type-CとUSB 2.0 Type-Cでは信号線の数が異なります。ゆえに、規格に合致したケーブルを用意しないと本来の性能を発揮できない可能性があります。USB 3.1 Type-CのケーブルならUSB 3.1、USB 2.0どちらの通信規格の機器でも問題なく性能を発揮できますが、USB 2.0 Type-CのケーブルでUSB 3.1の機器をつなぐと本来の性能を発揮できません

ちなみに、今回USB Type-Cを初採用した新しいarrowsは、2機種ともに「USB 2.0 Type-C」だそうです。スマホやタブレット程度だと、USB 3.1 Type-Cのスピードが生きる場面、少ないですしね……。

  • USB 3.1
    USB 3.1は、最大10Gbps(1280MB/秒)の通信に対応する通信規格です。上の画像にもある通り、「SuperSpeed+ USB」とも呼ばれています。
    最大5Gbps(640MB/秒)で通信できる「USB 3.0(SuperSpeed USB)」については、USB 3.1の規格策定時に「USB 3.1 Generation 1(第1世代)」とリネームされました。ここから察することもできると思いますが、最大10Gbpsで通信できるUSB 3.1は「USB 3.1 Generation 2(第2世代)」と呼びます。どちらのGenerationも、ケーブル自体は共通です。
    「USB 3.0 Type-C搭載」とあえて書いているデバイスは、「最大5Gbpsで通信できる USB Type-C端子」を搭載していると考えて良いです。一方、「USB 3.1 Type-C搭載」と書いているデバイスは、「最大10Gbpsで通信できるUSB Type-C端子」を採用していると見て良いでしょう。
    ちなみに今年の9月、最大20Gbps(2480MB/秒)で通信できる「USB 3.2」も正式に策定されました。こちらはケーブル自体はUSB 3.1のものを流用できます。ただし、対応機器は早くても来年(2018年)から登場することになります。

USB Type-C端子はUSB以外の通信も流せる


1枚目の画像にある雷の記号、実は「Thunderbolt 3」という別規格の対応を示していました

前回、BタイプのUSB端子に「USB On-The-Go(USB OTG)」というホスト(親)にもなれる規格があるという話をしました。他にも、B端子を使う(厳密にはB端子と同じ形状の端子を使う)規格として、映像信号の伝送規格「MHL」があります。MHLはUSBとは独立した規格で、USBとは別の組織が規格化したものですが、端子の置き場の少ないスマートフォンではUSB端子と「兼用」する形で設置されることが多い(というかほぼ全てそう)です。

USB端子を別の通信規格と「併用」することは、当初のUSB規格では当然想定していませんでしたが、USB Type-CではUSB以外の通信規格の信号を流すための「Alternate Mode」が最初から定義されています。現状では、以下の規格がUSB Type-CのAlternate Modeに対応しています。

  • DisplayPort(映像伝送規格:バージョン1.3以降で対応)
  • MHL(映像伝送規格:全バージョンで対応)
  • HDMI(映像伝送規格:バージョン1.4b以降で対応)
  • Thunderbolt(データ伝送規格:バージョン3で対応)

Alternate Modeに対応する機器に、Alternate Modeを有効化できるケーブル・機器を接続すると、USB 2.0/3.1ではなく対応する通信規格で通信できます。機器によっては、USB 2.0/3.1を含む複数規格の信号を同時に流すこともできますが、最高通信速度に一定の制限がかかる場合があります。

ちなみに、新しいarrowsのうち、F-02KはAlternate Modeを使ったDisplayPort出力に対応しているとのこと。Alternate Mode対応のDisplayPortケーブル(アダプター)を用意すれば、映像を外部出力できます。

USB Type-Cにはまだ「カオス」が……(次回予告)


ドコモ純正の「ACアダプター 06」

ということで、USB Type-Cの規格そのものについては大体説明が付きました。結構カオスですね()

しかし、USB Type-C「電源供給の規格」にもカオスな状況があるのです……。次回は、USB Type-Cで使える電源供給規格について解説します。