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コラム

いまauに降り立つ待望のハイスペック。ARROWS Z FJL22レビュー

「ARROWS Z FJL22」は、富士通の「ARROWS」ブランドを冠したAndroidスマートフォン。auのARROWSシリーズとしては2012年冬モデルの「ARROWS ef FJL21」以来1年ぶりの登場となる。

auのARROWS Z FJL22。半透明の外装が美しいスマートフォンだ

富士通独自の「マルチコネクション」で通信がより快適に

2013年冬モデルのスマートフォンでは、ARROWSブランドのスマートフォンがNTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの3キャリアからそれぞれ登場しているが、auから登場する「FJL22」は、他キャリアと比べても特徴的な機能を搭載している。

それが、富士通が独自に開発した「マルチコネクション」機能。スマートフォンでインターネットに接続する場合はWi-Fiか4G LTE/3Gによる携帯電話通信のいずれかを選択することになるが、マルチコネクションはWi-Fiと4GLTE/3Gへ同時に接続することで、より快適に通信を行なうことができる。

富士通独自のマルチコネクション機能

通常、4G LTE/3GからWi-Fiに切り替わる際にいったん4G LTE/3Gを切断してからWi-Fiに切り替える必要があるが、マルチコネクションは4G LTE/3G回線への接続をキープしたまま追加でWi-Fiへ接続。Wi-Fiへの切り替え時に発生しやすい接続エラーやブラウザの画面表示ストップを防ぐことができる。

Wi-Fiと4G LTE/3Gで同時に通信する場合は、ファイル容量の大きな画像をWi-Fiでダウンロードしている間にテキストは4G LTE/3Gでダウンロード、というように役割を分担することで、マルチコネクションを利用してデータの読み込みスピードを向上することも可能。また、一方の通信状態が不安定な場合は、もう片方の通信へ自動で切り替わることで通信を安定化させられる。

マルチコネクションは、auの公衆Wi-Fiサービス「au Wi-Fi」でも利用可能で、FJL22でWi-Fiをオンにしていればau Wi-Fiエリア内では自動で接続できる。実際にFJL22を持って外出した際、気がつかないうちにau Wi-Fiに移動、マルチコネクションでWi-Fiへ接続していたが、ブラウジング中だったにもかかわらず、Wi-Fiへの切り替えに一切気がつくこと無くブラウジングを継続できていた。

なお、マルチコネクションは標準で搭載されているブラウザのみの機能だが、他のアプリと併用時にマルチコネクションを活用することも可能だ。Wi-Fi接続時にGoogle Playでアプリを更新する場合であれば、バックグラウンドでWi-Fiを使ってアプリをダウンロードしている間に、ブラウザは4G LTE/3Gを使って快適にブラウジングを楽しむ、という使い方が可能になっている。

2つの通信を同時に行なうということで消費電力が気になるところだが、富士通によれば消費電力は通信するデータ容量で決まるため、マルチコネクションを利用しても同じデータ量であれば消費電力は変わらないという。また、4G LTE/3Gのパケット消費についても、前述の通り大容量ファイルはWi-Fi、テキストなど小さな容量のファイルを4G LTE/3Gと使い分けることで、Wi-Fi接続なのにパケットが大量に消費される、ということもないとしている。また、Wi-Fiと4G LTE/3G、通信状態がともに良好な場合はWi-Fiのみを使うようになっている。いずれにしてもLTEの容量を無駄に使用せずに、常に安定したスピードで使用できる。

10分で1日使える急速充電。ケース付きで充電できる卓上ホルダーも同梱

マルチコネクション以外でもFJL22は魅力的な機能を多数搭載。スマートフォンで重要視されるバッテリーの持ちについては、10分間の接続で1日利用できるだけのバッテリーを充電できる急速充電機能を搭載。同梱の卓上ホルダーと専用ACアダプタを組み合わせた場合、高出力の2.6Aで充電を行なうことでこの急速充電を実現している。

外出しようと思ったらバッテリーの残量が少なかった、というシーンでも、家を出る準備をしている10分の間に十分なバッテリーを回復させられる。飲み会で酔っ払ってしまい、ついつい充電を忘れてしまう、という経験がある人には嬉しい機能だ。

急速充電に必要な卓上ホルダーも工夫が凝らされており、着脱式になっているホルダー背面を取り除くことで、市販のケースを装着したままスマートフォンを充電できる。装着はスマートフォンのケースサイズで決まるためすべてのケースを対象としているわけではないが、卓上ホルダーで充電するために毎回ケースを外していたユーザーにとっては嬉しい配慮だ。

専用の卓上ホルダーを使用すると急速充電が可能。ドックのパーツを外せば、端末にカバーを付けた状態で置くこともできる

本体の電池持ちに関しても、2,600mAhの大容量バッテリー搭載に加えて省電力性に優れるというRAM搭載TFT液晶を搭載。画面の表示を液晶のRAMにキャッシュすることで、データの書き換えが少ない静止画などを表示している際に低消費電力効果を発揮するという。このほかにもバックライトLEDの動作改善などバッテリー駆動時間は全体的な見直しが図られており、非常に長時間の動作が可能だ。

バッテリーのテストとして、Wi-FiとGPSをオン、Bluetoothをオフにした状態で、プリインストールされているフルHD動画を再生し続けたところ、フル充電の状態から8時間でバッテリーが空になった。常に画面が動き続けているためRAM搭載TFT液晶の恩恵も受けにくく、CPUの負荷も高い利用環境だが、それでも8時間連続で使い続けられるのはさすがバッテリー長持ちを謳う機種だけのことはある。

筆者の場合、Gmailは5つのアカウントをすべて同期設定しておき、Facebookもこまめにチェック、カメラで撮影した写真はすぐにアップロードし、移動時間はWebサイトをひたすら巡回するという非常にハードな使い方をするが、FJL22は午前中から外出し、いつも通りの使い方をして夜に帰宅しても十分にバッテリーが残っていた。一般的な使い方であれば2日程度は十分に持ちそうだ。

また、上記の検証時には使用しなかったが、ARROWSには独自の低消費電力機能「NX!エコ」を搭載している。NX!エコはワイヤレス機能のオフや画面を暗くするといった設定に加え、CPUの性能を抑える、画面のアニメーションをオフにするといった設定で大幅にバッテリーの持続時間を向上できる。実際に外出時にNX!エコを最初からオンにしていると、朝から1日中利用して帰宅してもバッテリーが50%近く残っていることも多い。あくまで体感レベルではあるが、バッテリーの持ちを気にするユーザーにとっては非常に注目の端末と言えるだろう。

低消費電力機能「NX!エコ」
CPU性能を抑えるといった低消費電力化も可能。動作は多少遅めになるがそのぶんバッテリー持続時間は飛躍的に伸びる

地上デジタル放送の画質をそのまま楽しめるフルセグ機能

映像や音楽といったマルチメディア機能もFJL22の特徴。スマートフォンでテレビが見られるワンセグ機能はいまや国産スマートフォンでは当たり前の機能だが、FJL22では地上デジタル放送の高画質そのままで視聴できるフルセグにも対応。フルHD解像のディスプレイを活かして美しい画質でテレビを楽しむことができる。

卓上ホルダにセットすると「シアターモード」が起動。フルセグを観るのにも最適

なお、FJL22のテレビアンテナは外付けとなっており、本体上部のイヤフォンジャックにアンテナを装着することで電波感度を高められる。本体内蔵ではないためやや取り回しが不便ではあるものの、実際には屋外や見通しの良い窓の側であればアンテナなしでもフルセグは視聴できた。また、アンテナはイヤフォンの延長ケーブルとしても利用できるため、外出時に使うイヤフォンに装着して常に持ち歩く、という使い方もできる。

ネットワークを介して録画番組を視聴できるDTCP-IPアプリ「DiXiM for Android」も最新バージョンの「4.1」を搭載。新たに自動ダウンロード機能が利用できるようになった。テレビ番組のジャンルや番組名を指定しておくことで、寝ている間など自分がFJL22を使っていない時間帯に自動で番組を本体にダウンロードできる。録画番組のダウンロードはいままで手動でも可能だったが、わざわざダウンロードを手動で行なう必要がないのは非常に便利。通勤中など移動中に動画を楽しみたいユーザーには嬉しい機能だ。

新たに自動ダウンロード機能を搭載した「DiXiM for Android 4.1」

手に持ちやすいラウンドフォルム。指紋センサーも大幅に性能を向上

本体デザインもFJL22の特徴。これまでのARROWSシリーズは角張ったデザインのものが多かったが、FJL22は背面が丸みを帯びたラウンドフォルム形状となっており、5インチのフルHDディスプレイながら片手でも十分に持ちやすい。さらに背面は、本体色のボディの上に透明のボディをコーティングした2層構造の「クリスタルデザイン」を採用。ケースをつけていない状態でも透明なケースをつけているような独特のデザインになっている。

しっとりと手に馴染む持ち心地
背面は2層構造のクリスタルデザイン
独特な透明感と輝き
ボディの上をさらに透明の樹脂でコーティング。ARROWSロゴなどはその上にあるため、浮き上がったように見える
ボタン部分は金属製パーツを使用

背面もこだわりのデザインが施されており、カメラとフラッシュ、指紋センサーがすべて縦に配置され、ほぼ左右対称のデザインとなった。このため従来まで背面に搭載されていた赤外線は本体上部のキャップ内へと場所を移している。

また、背面のスマート指紋センサーはこれまで四角く黒いデザインがどの端末でも共通だったが、FJL22では本体デザインに合わせてセンサーが丸形になったほか、色も本体色に合わせて異なる色が採用されている。デザインだけでなく性能も大幅に向上しており、本体のスリープを解除した直後に指紋を認証することが可能で、ほとんど待たされることがなくなった。

背面のカメラ、フラッシュ、指紋センサー

防水もARROWSシリーズの特徴の1つだが、これまでのARROWSは防水性能を高めるためmicroUSBポートにはキャップがついており、ケーブルを使用した充電のたびにキャップを開く手間が必要だった。FJL22では防水性能を保ちながらもmicroUSBポートがキャップレス機構となっているのがありがたい。卓上ホルダーがある環境以外での充電が必要になるケースも多いので、モバイルバッテリーでの充電などで利用頻度が高かったユーザーには嬉しい仕様だ。

充電時にいちいちポートのカバーを開ける必要がない。卓上ホルダがあるとはいえ、うれしい仕様だ

ハイスペックと使いやすさをさらに向上したARROWS最新モデル

ハイスペックながら使いやすさも追求し、指紋認証による高いセキュリティを備えたARROWSシリーズの良さは受け継ぎつつ、細かな使い勝手やデザイン性の向上が図られたARROWS Z FJL22。前モデルの「ARROWS ef FJL21」と比べてもディスプレイの大型化を図りながらラウンドフォルムによる持ちやすさを維持し、バッテリーの持続時間も大幅に向上された。

auモデル独自機能となるマルチコネクションに加え、スマートフォンケースを装着したまま利用できる卓上ホルダー、10分間で1日利用できる急速充電、手に持ちやすいラウンドフォルムなど、実際の使い勝手も重視したARROWS Z FJL22。これまでのARROWSシリーズも同様にハイスペックと使いやすさを高めてきたが、FJL22はそうした特徴を高いレベルで両立した1つのターニングポイントと言える端末と感じた。2013年冬モデルとして間違いなくトップクラスの端末だ。

 

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