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arrowsマニア情報局

2018.07.20 Fri

arrowsマニア情報局 第131回

ローミング先に要注意! 中国本土で使う「arrows Be F-04K」(後編)

arrows @をご覧の皆様、「せう」です。休暇を終え、日本に戻ってきました。暑さは大して変わりません。むしろ、我が家にはエアコンがない分、いろいろとマズいです()


中国本土でなぜかGSM(2G)でしかつながらなかったF-04K……

さて、前回お伝えしたとおり、先日の休暇では「arrows Be F-04K」が大活躍した……のですが、なぜか中国本土においてLTE(4G)でつながらずGSM(2G)となってしまい、快適な通信ができませんでした……。

一体、なぜなのでしょうか?

中国のLTE事情を知る

中国におけるLTE規格の対応状況(※印:かなり限定的に提供中)
周波数帯(Band) China Mobile
(中国移動)
China Unicom
(中国聯通)
China Telecom
(中国電信)
FD-LTE Band 1
Band 3
TD-LTE Band 38    
Band 39    
Band 40
Band 41  
中国におけるW-CDMA規格の対応状況
周波数帯(Band) China Mobile
(中国移動)
China Unicom
(中国聯通)
China Telecom
(中国電信)
W-CDMA Band 1    
Band 3    
Band 8    

先ほどGSMで「つながってしまった」時に使っていたのは、「China Mobile(中国移動通信)」というキャリアでした。中国には他にも「China Unicom(中国聯合通信)」「China Telecom(中国電信)」というキャリアがあります。

中国では3G導入する際に、国策としてあえてキャリアごとに通信規格を分けました。China Mobileは中国独自の「TD-SCDMA」、China Unicomは「W-CDMA」、そしてChina Telecomは「CDMA2000」、といった具合です。F-04Kの場合、China Unicomにローミングしないと3Gで接続できないのです。

一方、LTEについては当初、同じく国策として国際普及を推進していたTD-LTE(上り・下りの通信で同じ帯域を共有するタイプのLTE)を推進していましたが、少し遅れつつも日米欧が主導するFD-LTE(上りと下りの通信で別の帯域を使うタイプのLTE)も導入されました(遅れたのは国策ゆえ、という説もあります……)。中国におけるFD-LTEは日本(NTTドコモやソフトバンク)と同じBand 1(2.1GHz帯)とBand 3(1.7GHz帯)を使っているので、F-04Kでも余裕でローミングに対応できる……はずなのです。

F-04Kを快適に使うには「ローミング先」が重要


中国本土でGSMだったのは「ローミング先」が悪かった……orz

繰り返しですが、中国でも日本と同じBandのFD-LTEが使えるので、理論上はF-04KでもLTEローミングできます。しかし、今回はGSMでしか通信できませんでした。それはローミング先が自動的にChina Mobileになったからです。

というのも、China MobileはTD-LTEエリアを厚く整備していて、FD-LTEエリアは超限定的。要するに、私が訪れた深セン界隈はChina MobileのFD-LTEエリアではなかった、ということです。3G規格もF-04Kでは非対応のCDMA2000なので(※)結果的にGSM接続になってしまった、と……。

※ドコモはChina Mobileと3Gローミング契約を締結していないので、TD-SCDMA対応端末でもローミングできません(詳しくは後述)。

「手動」でローミング先を選ぶと解決できたはず


オペレーターの選択画面(帰国後のショットですみません……)

恐らく、ローミング先をChina Unicomにすれば問題なくLTE通信できたものと思われます(※)。しかし、標準ではローミング先は自動設定されます

ユーザーがローミング先を指定したい場合は端末設定から「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「詳細設定」と進み、「ネットワークの自動選択」のスイッチをオフにします。

すると、利用できるネットワークを検索し始めます。検索中、モバイルデータ通信は利用できません(Wi-Fi通信はできます)。状況によっては、検索に1~2分かかる場合もあります(キャリアと対応通信規格が多い場合や、あるキャリアの電波が弱い場合に時間かかります)。

検索を完了すると利用できるキャリアの一覧が出てくるので、接続したいキャリアを選択します。ローミング(接続)できないキャリアは「禁止」と表示され選べません(※)。

キャリアの手動選択は、当該エリアで一番安定して通信できるキャリアを選択したり、VoLTE通話できるキャリア(※)を選択したりする際にも使えます。

海外ローミングは、キャリア同士の個別契約です。ドコモの場合、中国においてChina MobileとChina Unicomとローミング契約を締結しています。ローミング対象の規格は以下の通りです。

  • China Mobile:LTE、GSM
  • China Unicom:LTE、3G(W-CDMA)、GSM

先述の通り、China MobileはTD-SCDMA規格の3Gサービスを展開しています。ドコモではこの規格に対応する他メーカーのスマホを発売していますが、ローミング契約に含まれていないので使えません。

なお、両社ともLTE通信中のVoLTEローミングには対応していません。香港ではChina Mobile Hong Kong(CMHK)にローミングするとVoLTEが使えます。

やっぱりTD-LTE対応はしてほしい


実はアメリカや中国でもLTEで通信できるようにはなったF-04K

実は、F-04Kは「arrows NX F-01K」と比べるとFD-LTEの対応Bandが増えていますF-01Kで「アメリカ(ラスベガス)でLTEにならない問題」を以前取りあげました。F-04Kでは、この問題をある程度解決できているのです(本当は上の画像の「AWS」に対応すれば対米利用は完璧なのですが……)。

一方、中国では日本と同じBandのFD-LTEエリアが展開されたとはいえ、国策の都合もあり、メインはTD-LTE。もっというと、TD-LTEエリアは日本を含む世界各地にジワジワ広がっているのも事実です。

ということで、今後のarrowsではせめてTD-LTEのBand 41は対応してもらいたいです……。以前のarrowsでは対応機種ありましたし……。